2008年10月25日
2008/10/24【劇団ゲキハロ第4回公演 携帯小説家】サンシャイン劇場
彩音お嬢様だけが演者よりも一つ年上になっていることに気を付けながら観てみれば、なんだか彼女は夢野美鈴の中でも浮いてるように見えてきた。金持ちとか庶民とかいう以上になにか。
カンヅメにされるホテルの部屋に入ってくるのが一番最後なら、7人が並ぶときにも端っこにいることが多いようで、物語の核心に切り込んでこないというか、それを言ったらキヨカ以外は切り込んでないかもだし、そう思うのはまだ自分がノリマツに引きずられているのかもしれないけど、寝るキューに比べればセリフは少なめで終盤でやり合う場面もなく、でも、その、なんていうか、単に目立たないっていうんじゃなくて、もっと外からみんなを見ているような…。
このお話は最初から最後までキヨカが書いたケータイ小説だっていう一説を聞いたことがあるけど、この際そんな一説を尊重しつつも、これは自分だけの裏設定として、実はキヨカのケータイ小説、そこまでを含めて彩音の書いた小説であると見てしまった。
ときおり入るアナウンスはキヨカがしゃべっていて、そのなかで「私」とも言うからこれは普通にキヨカの一人称で話は済むんだけど、吉原が登場してみんなビックリを通り越してショックだったときのくだりにふと思った。
「なかでもキヨカが一番衝撃だったみたいだ」
あれ?これ誰が言ってるの?単に状況の説明と言えばそれまでなんだけど、キヨカ以外の誰かもう一人がこの物語を外から見つめているようで不思議だった。
「キヨカさんは今、小説を書いているのだそうですよ」
これはキヨカ自身の口からではなく彩音から語られる。彩音はゆりのいる場所を探し当てたり、巧みに6人を誘導しているようでもある。
あるいは彩音は自分の作ったストーリーに入り込んでいるというお話。だから出てくるギリギリ直前まで高速でケータイ早打ちしてストーリーを作っている。ちょうど物語の前半で2作目の執筆に試行錯誤する夢野美鈴たちのように。
「ここで彩音が登場っと。いや、その前にタキモトに荷物を持って行かせよう。私、お嬢様だし」
劇が終わってはけるときの彩音も、カーテンコールが終わってはけるときの愛理も一番最後まで残っていて、さらに2回目のカーテンコールが終わって上手の袖に消えるときにも一番最後で、誰も役者のいなくなった舞台で手を振る姿はこう言っているような気がした。
―という、私の書いた小説でした! by彩音
「ここでキヨカがマジ泣きね。ちゃんと涙流さないとダメよ」
ねえどうしたら泣いてる君が走り出すの?
ねぇ舞美?
とか言って!
彩音の表情、特に夢野美鈴が置き去りにされてスポットライトが当たってないときの表情はいつもの愛理やノリマツに比べて少し険しかったように思う。恵まれすぎた境遇に悩み、またその悩みを理解されないという二重の苦しみをそこに見た。
年齢の設定なんて、℃-uteと同じにしておいて何の問題もないところ。彩音一人を年上にすることで、それが彩音のパーソナルな部分に関わることなのか、夢野美鈴に関わることなのかはわからないけど、℃-uteと夢野美鈴をわざと少しずらしているような気はする。だから何?っていうレベルだけど。
今日のなかさきは「涙の色」を踊り終わるとサッと前髪に手をやってすかさずセーターの裾をひっぱる。それから左肩に寄った肩口をつまむけど、セーターはそのままで直ってない。直しきれないセーターがケロダンスの激しさを物語る。
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